わしのねり

生産不足となっている手漉き和紙の原料トロロアオイ(ねり)を家庭で育てる。
農家さん、職人さんとの生産の循環に参加する、新しい和紙文化のつながりです。
トロロアオイを農家さんに届け、野菜や和紙をいただいたり、一緒に新しい商品を創造したり、トロロアオイによってつながっています。


 

ユネスコ登録されている日本の和紙技術に必要不可欠な『ねり(トロロアオイ)』。

薄くて丈夫で保存性が高いことで世界的に知られユネスコ登録されている日本の和紙技術ですが、この薄くて丈夫な和紙を作るには、原料となる『ねり(トロロアオイ)』が使用条件となっており、必要不可欠です。

手漉き和紙の舟(水槽)にトロみのある『ねり』を入れることで、繊維が均一に絡み合い薄くて丈夫な和紙ができます。

トロロアオイの根を和紙に使用

 

農家さんに送って品評。手漉き職人さんより和紙送付。

家庭で育てたトロロアオイを、農家さんに品評していただき全国の和紙職人や組合に出荷いたします。
育てたトロロアオイの品質により、手漉き和紙の原料もしくは、トロロアオイとしての食品に加工し、余すことなく使用します。
わしのねりメンバーには、育てたトロロアオイを使った和紙商品もしくは食品を送付しています。
※お送りいただいたトロロアオイの品質により送付内容が異なります。

会長黒澤さんとの品評会2022/11

 

メンバー内や職人さんと情報共有、和紙商品制作、イベント交流で、ワクワクを。

手漉き和紙職人さんと新たな和紙商品を創造してワクワクしたり、農家さんから野菜とともにパワーをいただいたりと、農家さん、職人さん、メンバー間での交流会や勉強会を開催。
メンバーのなかにはアーティストや和紙に関わっている職業の方も多く、メンバー間での活動紹介や交流を応援しています。

神社やお寺での栽培から、御朱印や御札へ。
手漉き和紙再興の取り組みも始動。

トロロアオイの不足により、ユネスコ登録されている和紙技術※の保存が難しくなってきています。寺社では古くから和紙を御札や御朱印、障子などに使われてきました。寺社から本取り組みに共感いただき、トロロアオイを育て、職人をサポートし技術を保存する取り組みがはじまりました。
また、トロロアオイがナマモノであり、長持ちできないことから紙漉きが春過ぎからからできなくなるという課題に対し、自然の力で一年中室温5度を保てる氷風穴にて保存実験をしています。